2024年イギリス総選挙

2024年イギリス総選挙
2024 United Kingdom general election
イギリス
2019年 ←
2024年7月4日
→ 最長2029年

内閣 スナク内閣
解散日 2024年5月30日
公示日 2024年5月30日
改選数 650
選挙制度 単純小選挙区制
有権者 選挙制度を参照
選挙後の党派別勢力図

投票率 59.9% (減少 7.4 pp)[1]
  第1党 第2党 第3党
 
党首 キア・スターマー リシ・スナク エド・デーヴィー(英語版)
政党 労働党 保守党 自由民主党
党首選挙区 ホルボーンとセント・パンクラス リッチモンドとノーサラートン キングストンとサービトン
前回選挙 202 365 11
選挙前議席 206 345 15
獲得議席 412 121 72
議席増減 増加206 減少224 増加57

  第4党 第5党
 
党首 ナイジェル・ファラージ ジョン・スウィニー
政党 リフォームUK スコットランド国民党
党首選挙区 クラクトン 不出馬
前回選挙 0 48
選挙前議席 1 43
獲得議席 5 9
議席増減 増加4 減少34

総選挙の結果(全国選挙区)

選挙前首相

リシ・スナク
保守党

選出首相

キア・スターマー
労働党

2024年イギリス総選挙(2024ねんイギリスそうせんきょ、英語: 2024 United Kingdom general election)は、2024年7月4日イギリスで執行された議会(庶民院)議員の総選挙である[2][3][4][5][6]

概要

この総選挙は、イギリスで初めて物理的な有権者の身分証明書が投票の法的要件となる総選挙となる[注 1][7][8][9][10][11]。また、チャールズ3世の在位下で行われる最初の総選挙かつ、第二次世界大戦中であった1945年総選挙以来にして、戦後初となる7月施行の総選挙でもある[注 2]

2011年議会任期固定法に基づいて2024年5月2日に行われる予定であった[注 3]。しかし、2019年の総選挙において、保守党が「国が断固たる行動を必要としていたにもかかわらず国政がマヒ状態に陥った」として議会任期固定法の廃止を公約のひとつに掲げ、労働党に80議席差をつけ勝利[13]

2020年にジョンソン政権は固定法の廃止に関する法案を発表し、2022年議会解散・召集法として可決、施行された[14]。これにより、固定法制定前と同様に首相の助言で議会を解散できるようになった。なお、同法第4条では「早期解散がなければ、総選挙後に最初の議会が開かれてから5年後に、議会は自動的に解散される」と規定されている。

選挙管理委員会は、下院議員の任期は5年のため、2019年選出の議会は遅くとも2024年12月17日までに解散され、次の総選挙が2025年1月28日までに実施されねばならないとした[15][16][17]

そのため、秋の総選挙になるかと広く思われていたところ、2023年12月18日にスナク首相は記者団の取材に対して次の総選挙は2025年1月ではなく2024年に行われるだろうと述べ[3]、1月4日には総選挙の時期が2024年後半になる可能性があるとした[18]。2024年5月22日、多くの憶測が飛び交う中で[19][20][21]スナク首相は総選挙を7月4日に行うと発表[22][6][4]、解散総選挙を発表[17]。予想外に早い総選挙に踏み切ったことは、保守党内を含めて大勢を驚かせた[17]。同じ5月22日に発表されたインフレ指標が過去3年近くで最も低かったことや、市場予想よりも力強く景気後退(リセッション)を脱却したことを背景にした決断だったのではないかとの見方がある[17]。約1週間後の5月30日に下院が解散され選挙戦が始まったものの[23]、解散発表直後、保守党関係者らが総選挙の時期をめぐる賭博に金銭を賭けていたことが相次いで発覚し、保守党の支持率は回復することはなかった[17]

2024年7月5日、選挙の結果、労働党が地滑り的勝利を収めて2010年以来14年ぶりに与党の座に返り咲いた[17]

選挙データ

内閣

解散日・公示日

  • 2024年5月30日

投票日

  • 2024年7月4日

改選数

  • 650

選挙制度

投票方法
秘密投票、単記投票、1票制
選挙権
18歳以上のイギリス国籍を有する男女、および英連邦市民、アイルランド共和国市民で一定の欠格要件(刑務所に服役中など)に該当しない市民で、居住地域の自治体で選挙人登録をした者[7][10][9][11]
被選挙権
18歳以上のイギリス国籍を有する男女、および英連邦市民、アイルランド共和国市民で一定の欠格要件(刑務所に服役中など)に該当しない市民で、居住地域の自治体で選挙人登録をした者[7][9][10][11]
有権者数

選挙活動

党派別立候補者数

党派 党首 候補者数 前回
議席
解散
議席
保守党 リシ・スナク 635 365 344
労働党[注 4] キア・スターマー 583 176 179
スコットランド国民党 ジョン・スウィニー 57 48 43
協同組合党[注 4] ジョー・フォーチュン 48 26 26
自由民主党 エド・デーヴィー 630 11 15
民主統一党 ジェフリー・ドナルドソン 16 8 7
シン・フェイン党 メアリー・ルー・マクドナルド 14 7 7
プライド・カムリ リアーン・ウッド 32 4 3
社会民主労働党 コラム・イーストウッド 18 2 2
アルバ党 アレックス・サモンド 19 2
イングランド・ウェールズ緑の党 カーラ・デニエ/エイドリアン・ラムゼイ 574 1 1
北アイルランド同盟党 ナオミ・ロング 18 1 1
イギリス労働者党 ジョージ・ギャロウェイ 152 1
リフォームUK ナイジェル・ファラージ 609 0 1
庶民院議長 リンジー・ホイル 1 1 1
無所属[注 5][24] 459 0 17
社会民主党 ウィリアム・クルーストン 122 0 0
スコットランド緑の党 パトリック・ハービー/ローナ・スレーター 44 0 0
遺産党 デビッド・クルテン 41 0 0
労働組合社会主義連合 デイブ・ネリスト 40 0 0
ヨークシャー党 アンディ・ウォーカー 27 0 0
EU再加盟党 ブレンダン・オドネリー 26 0 0
イギリス独立党 ニール・ハミルトン 24 0 0
キリスト教人民同盟 シドニー・コードル 22 0 0
オフィシャル・モンスター・レイブン・ルーニー党 ハウリング・ラウド・ホープ 22 0 0
アルスター統一党 ダグ・ビーティー 17 0 0
女性党 ケリー・ジェイ・キーン・ミンシュル 16 0 0
スコットランド家族党 16 0 0
イギリス共産党 14 0 0
伝統的統一の声 14 0 0
気候党 13 0 0
イングランド民主党 13 0 0
自由党 12 0 0
社会労働党 12 0 0
北アイルランド緑の党 11 0 0
団結 10 0 0
ハンプシャー無所属党 10 0 0
民主自由同盟 9 0 0
自由同盟 5 0 0
無所属ネットワーク 5 0 0
労働者革命党 5 0 0
イギリス民主党[25][26][27][28] 4 0 0
動物福祉党 4 0 0
イギリス憲法党 4 0 0
スコットランドリバタリアン党 4 0 0
真実と公正党 4 0 0
女性の平等党 4 0 0
ウェールズ議会廃止党 3 0 0
利益より人民 3 0 0
環境社会主義同盟 2 0 0
イギリス連合党 2 0 0
キリスト教徒党 2 0 0
共産主義連盟 2 0 0
幸福党 2 0 0
スコットランド独立党 2 0 0
リバタリアン党 2 0 0
リンカンシャー独立党 2 0 0
ワン・レスター 2 0 0
愛国者同盟-イングランド民主党・イギリス独立党 2 0 0
平和党 2 0 0
スコットランド社会党 2 0 0
共有の地 2 0 0
社会平等党 2 0 0
イギリス社会党 2 0 0
主権党 2 0 0
変換党 2 0 0
ボルトUK 2 0 0
アッシュフィールド独立党 ヘレン・スミス 1 0 0
青い革命党 ロザリン・パーカー・リー 1 0 0
チェスターフィールド・北ダービーシャー独立党 クリス・ストーン 1 0 0
コミュニティ間の労働代替案 オーウェン・マクラッケン 1 0 0
共産主義の未来 カトリオナ・ライランス 1 0 0
コンセンサス ジェームズ・ランズリー 1 0 0
ビンフェイス伯爵党 ビンフェイス伯爵 1 0 0
チョーリー民主党 ベン・ホールデン・クラウザー 1 0 0
公正投票党 デビッド・アレン 1 0 0
無所属連盟 (ケント) ティム・ショウ 1 0 0
オックスフォード無所属同盟 1 0 0
直接民主主義を求める無所属党 1 0 0
キングストン独立住民グループ 1 0 0
リバプールコミュニティ独立党 1 0 0
国民健康行動党 1 0 0
新しく開かれた非政治組織のリーダーシップ 1 0 0
ニューハム独立党 1 0 0
北東党 1 0 0
ポーツマス独立党 1 0 0
推進党 1 0 0
サイケデリック運動 1 0 0
クルーを第一に考える独立住民グループ 1 0 0
民主主義の再起動 1 0 0
今すぐ救ってください 1 0 0
社会正義党 1 0 0
南デボン同盟 1 0 0
ストックポートは緊縮財政に反対し、削減に反対する 1 0 0
スウェール独立党 1 0 0
主導権を握る党 1 0 0
大衆党 1 0 0
公益党 1 0 0
マイターTW9 1 0 0
イギリスヨルバ党 1 0 0
イギリスの声 1 0 0
総計 4,515 650 650
出典:[29][30]

党派の動き

各党の公約

  • 保守党リシ・スナク党首
    • 住宅購入支援の復活
    • 自営業者のための税務支援
    • 犯罪の厳罰化と警察官の増員
    • 違法移民のルワンダ移送
    • 低品質な学位を生み出す大学の閉鎖
「保守党マニフェスト2024」も参照
  • 労働党キア・スターマー党首)
    • 労働者のための生産性向上とそのための投資
    • 80億ポンドの歳入増加策
    • 年間30万戸の住宅を建設
    • 2030年にガソリン車とディーゼル車の販売を禁止
    • 新たな国境警備隊の設立とルワンダ移送の廃止
    • 核とNATOへの絶対的な関与
    • NHSの予約枠を4万件増加
    • 在宅中心の介護
    • チケット転売業者への対策
「変化 - 労働党マニフェスト2024」も参照
  • 自由民主党(エド・デーヴィー党首)
    • イングランドでの無料パーソナルケア
    • 開業医の増員と迅速な治療の実施
    • 公共支出の増加
    • ルワンダ移送の廃止
    • 2045年までのネットゼロ達成
    • 児童税額控除の人数制限と介護手当の改革
「公正な取引のために マニフェスト2024 (自由民主党)」も参照

選挙報道

保守党の大敗と労働党の圧勝による政権交代が確実視されていた。メディアでは保守党が壊滅的敗北をするという見通しから、カナダ進歩保守党が前回の169議席から2議席と壊滅的敗北を喫した1993年カナダ総選挙と比較された[31]

世論調査

2019年以降の次回イギリス総選挙に向けた世論調査(LOESS
2024年5月22日以降の次回イギリス総選挙に向けた世論調査(LOESS)
YouGovによる世論調査[32]。推定議席は労働党425議席、保守108議席、自由民主党67議席、スコットランド国民党20議席、プライド・カムリ4議席、緑の党2議席、アイルランド及びその他19議席。[注 6]

イギリスの市場調査会社YouGovの世論調査によると、労働党は1997年の総選挙を上回る425議席を獲得し圧勝、保守党は1906年の総選挙以来最悪の議席数である108議席にとどまる見通しである。また自由民主党は大幅に増やして67議席、スコットランド国民党は20議席、緑の党は2議席と予測されている[33]

また、6月7日から18日までに行われたデイリー・テレグラフによる世論調査では、労働党は516議席でイギリス史上最多議席を獲得して圧勝する見通しである一方、保守党はこれまでの最低記録である1906年の総選挙の131議席をさらに下回り53議席まで激減し、スナク首相も中部ノースヨークシャー州の自身の選挙区で敗れる可能性があるとされた。また自由民主党は50議席で保守党に3議席差まで迫ると予測された[34]

選挙当日にBBC・ITV・Sky Newsによって行われた出口調査によると、労働党が410議席、保守党が131議席、自由民主党は61議席、リフォームUKは13議席、スコットランド国民党は10議席、プライド・カムリは4議席、緑の党は2議席の見通しとなった[35][36][37]

選挙結果

概要

今回の投票率は60%で、今回より低かったのは、59%の2001年総選挙のみで、1885年以来の総選挙で2番目に低かった[1][17]

保守党

2010年の総選挙で政権を獲得して以来14年にわたって政権の座にあった与党・保守党はこれまでの最低記録である1906年の156議席を大幅に下回る党創設以来の敗北を喫し、前身であるトーリー党を含めても1700年代以降で最低となる歴史的惨敗となった。この結果を受け、スナク党首は責任を取るとして辞任を表明し[38][39]、その後、チャールズ国王に首相辞任の意向を伝えるためバッキンガム宮殿へ向かった[17]。この保守党の大敗は、新型コロナウイルスのパンデミックが始まった2020年に、政府自らが複数人の集会を禁止したロックダウン期間中であるにも関わらず、首相官邸などでパーティーが繰り返し開かれていた、いわゆる「パーティーゲート」や保守党関係者による問題行動、自由民主党の復活、右派のナイジェル・ファラージ氏率いるリフォームUKの議席獲得などが影響したとみられている[17]

また、ペニー・モーダント枢密院議長、グラント・シャップス国防相、アレックス・チョーク法務相、リアム・フォックス保守党議長、ジョニー・マーサー退役軍人問題担当相、ジリアン・キーガン教育相、マーク・ハーパー運輸相など史上最多の11閣僚が議席を失った。また、リズ・トラス前首相がサウス・ウエスト・ノーフォークの選挙区で労働党候補に630票差で敗れたほか、ジェイコブ・リース=モッグなどの著名な議員も議席を失うなど、現職閣僚や元首相らが落選した[17]

首相であったスナク党首は、選挙前の報道で初の現職落選とも囁かれたものの[40][41]、イングランド北部ヨークシャーのリッチモンドおよびノースアラトン選挙区で、次点の労働党候補に1万2185票差で再選を果たした[42][43][44][17]

今回、保守党はイスラム教徒の住民が多い選挙区では、得票率が12ポイント減の約13%であった。これは、ガザ地区での戦争に対する政策をめぐり、保守党政権の姿勢を批判する無所属候補が出馬した選挙区で、議席を落としたことによるものである[17]

労働党

前回総選挙で大敗を喫した労働党は、一転し1997年の総選挙以来となる地滑り的勝利を収め、キア・スターマー党首が勝利宣言を行なった[45]。この選挙で単独で過半数に到達し、労働党の首相は2010年に退任したゴードン・ブラウン氏以来14年ぶりと政権交代を果たした[17]。キア・スターマー党首はこの選挙結果を受け、5日午後、バッキンガム宮殿を訪問しチャールズ国王に謁見[46]、国王より組閣を要請され、正式に新首相に就任した[17]

労働党の過半数の発表を受け、労働党による住宅建設を見越し、英国株が上昇、ポンドもそれに引っ張られる形で上昇した[47]。英国株の内、住宅株が2.3%上昇した[47]

バッキンガム宮殿から戻り、首相官邸のあるダウニング街に入ったスターマー新首相は、初めて首相として首相官邸前で国民に向けて演説した[17][48][49][50]。演説でキア・スターマー首相は「皆さんが労働党に投票したかどうかにかかわらず、むしろ特にそうしなかった皆さんに、直接申し上げます。私の政権は、あなたのために働きます」と約束した[48][49][50]。その後、首相官邸に戻ったキア・スターマー首相は次の会合に向け準備を始めた[51]

今回、労働党はイスラム教徒の住民が多い選挙区では、得票率が約23ポイント減の39%となり、ガザ地区での戦争に対する政策をめぐり、労働党の姿勢を批判する無所属候補が出馬した選挙区で、労働党が議席を落としたことによるものである[17]

自由民主党

自由民主党はこの選挙で議席を6倍以上に増やし、結党以来最多となる議席を獲得した[52]

スコットランド国民党(SNP)

SNPはスコットランドの57議席のうち48議席を保持していたが、今回の選挙で2010年以降最も少ない約10議席に減少する可能性が高いと報じられ[53]、スコットランド国民党(SNP)のニコラ・スタージョン元党首は、この議席数の予測を受け、「SNPにとって良い夜ではない」と述べた[17]

リフォームUK

リフォームUKは保守党が惨敗を喫する中、初めて候補者が選挙で当選した[54]。また、党首のナイジェル・ファラージは八回目の挑戦で初めてクラクトン選挙区で勝利し[55]、「観光客」と「個人投資」を呼び込むと抱負を語った[17]。リフォームUKが獲得した全ての議席は、前回の改選前に保守党が獲得していた議席であった[17]

緑の党

緑の党は、発足する見通しの労働党政権に対し、「より大胆に、より勇敢に、より野心的に」なるよう要求した[17]

無所属

労働党の前党首のコービンは、1983年以来、ロンドン北部イズリントン・ノース選挙区から連続当選し、今回は無所属で立候補し当選した[17]。コービン前党首は党首時代、労働党内で反ユダヤ主義的な言動があったとして、2020年10月に党員資格を停止され、今年5月に労働党から除名されていた[17]

党派別獲得議席

e • d  イギリスの旗 2024年イギリス庶民院議員総選挙 2024年7月4日施行)
党派 獲得
議席
増減 得票数 得票率 選挙前
与党 121 減少0224 6,814,469 23.7 345
保守党 121 減少0224 6,824,809 23.7 345
野党・無所属他 528 増加0223 305
労働党 412 増加0206 9,698,409 33.8 206
自由民主党 72 増加0056 3,501,040 12.2 15
スコットランド国民党 9 減少0034 708,759 2.5 43
シン・フェイン党 7 増減なし 210,891 0.7 7
民主統一党 5 減少0002 172,058 0.6 7
リフォームUK 5 増加0004 4,103,727 14.3 1
イングランド・ウェールズ緑の党 4 増加0003 1,941,220 6.8 1
プライド・カムリ 4 増加0001 194,811 0.7 3
社会民主労働党 2 増減なし 86,861 0.3 2
北アイルランド同盟党 1 増減なし 117,191 0.4 1
アルスター統一党 1 増加0001 94,779 0.3 0
議長 1 増減なし 25,238 0.1 1
アルバ党 0 減少0002 11,784 0 2
イギリス労働者党 0 減少0001 210,194 0.7 1
諸派・無所属 6 減少0009 1,113,866 3.8 15
欠員 0 増減なし 0
総計 650 増減なし 650
有効票数(有効率)
無効票数(無効率)
投票者数(投票率) 28,753,772
棄権者数(棄権率)
有権者数
出典:[56][57][58][59]

各国の反応

日本の旗 日本

7月5日、外務省は日本の岸田文雄首相が、新しく英国の首相に就任したスターマー首相に祝意をあらわす書簡を出したと発表した[60]。その書簡の中で「『自由で開かれたインド太平洋』の実現や、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向け、連携を強化していきたい」とした他、「価値と原則を共有する日本と英国のパートナーシップは、かつてなく強固となっている」と指摘した。「主要7カ国(G7)や国際社会の諸課題への対応において連携していきたい」と伝えたという[61]

翌日、日英首脳電話会談が行われ、外務省は、岸田総理大臣より、スターマー首相の就任について祝意を伝え、日英のパートナーシップは、かつてなく緊密かつ強固であり、スターマー首相と日英関係を一層強化し、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化のため緊密に連携したい旨を述べ、天皇皇后両陛下による英国御訪問に際する英国の心温まる歓迎に対し謝意を述べた[62]。これに対し、スターマー首相から、天皇皇后両陛下への御挨拶の機会を頂戴したことは光栄なことであり、岸田総理と、日英関係を一層緊密にしていきたい旨の発言があったと発表した[62]。そのほか、両首脳は、欧州・大西洋地域とインド太平洋地域の安全保障は不可分であり、日英で緊密に連携していくことで一致し、グローバル戦闘航空プログラム(GCAP)を始めとする日英間の協力を引き続き進めて行くことを確認した[62]。また、G7での連携のほかに、ウクライナ情勢、中東情勢及び東アジア情勢といった地域情勢や、様々なグローバル課題について意見交換を行い、連携していくことを確認した[62][63][64][65]

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 北アイルランドでは、英国の他の地域で導入される前に、すでに選挙で有権者IDの提示が義務付けられていた。
  2. ^ 第二次世界大戦の日本の降伏(1945年8月15日)の前にイギリス総選挙(同年7月5日)が施行され、クレメント・アトリー率いる労働党が当時の現職首相であったウィンストン・チャーチル率いる保守党を破って第1党となり政権交代となった選挙である。
  3. ^ 議会任期固定法では直近の総選挙から5年後の5月第1火曜日に行われることになっており[12]、直近の総選挙は2019年12月に行われたため。
  4. ^ a b 労働党と協同組合党の選挙協定により、協同組合党の候補者は労働党候補者として立候補する。
  5. ^ ボローファースト党とサマセット統一党から立候補した2名を含む。
  6. ^ この数値は世論調査によるもの

出典

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  11. ^ a b c Hounslow, London Borough of. “UK Parliamentary General Election 2024” (英語). www.hounslow.gov.uk. 2024年7月6日閲覧。
  12. ^ “Fixed-term Parliaments Act 2011: Section 1”. legislation.gov.uk. 2024年2月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年5月23日閲覧。
  13. ^ Kettle, Martin (2019年12月12日). “If the exit poll is right, this election will transform British politics”. The Guardian. オリジナルの2024年5月23日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20240523061014/https://www.theguardian.com/commentisfree/2019/dec/12/exit-poll-election-boris-johnson-jeremy-corbyn-labour 2019年12月13日閲覧。 
  14. ^ “Government to fulfil manifesto commitment and scrap Fixed-term Parliaments Act” (英語). GOV.UK (2020年12月1日). 2020年12月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年12月6日閲覧。
  15. ^ “Electoral administration bulletin”. Electoral Commission (2023年3月22日). 2024年5月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月26日閲覧。
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関連項目

外部リンク

  • General election 2024 - HOUSE OF COMMONS(庶民院)(英語)
  • 2024 UK general election candidate summary - democracy club(英語)
イギリスの旗 イギリスの選挙・国民投票
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