ボタニー湾

ボタニー湾を北に望む

ボタニー湾(Botany Bay)は、ニューサウスウェールズ州シドニー中心業務地区の南に位置する1770年4月29日、ジェイムズ・クックがエンデバーより最初に上陸した場所である。

概略

クックは当初、アカエイが捕れた為に“スティングレイ・ベイ”, Stingray Bay と呼んでいた[1]。しかし、植物学者ジョゼフ・バンクスダニエル・ソランダーにより植物が豊かな土地であることが確認され、ボタニー湾(植物湾)と命名された[2]

クックの報告書を基に流刑地をこの地に設立する計画が立てられ、1788年アーサー・フィリップ総督が艦隊を率いて現れた。しかし、水の確保が困難であることが分かり、北方のシドニー・コーブに上陸地を変更した。

一帯に海草藻場マングローブ塩性湿地が多く、ホウロクシギサメイロミツスイ(英語版)マングローブセンニョムシクイ(英語版)オーストラリアミヤコドリなどの鳥類が生息している。付近の陸地にはモクマオウ属(英語版)の森林、河畔林雨林砂丘硬葉樹林などがあり、南部のタウラ岬自然保護区(英語版)は1984年にラムサール条約登録地となった[3]

脚注

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  1. ^ "Captain Cook's Journal During the First Voyage Round the World", editor W. J. L. Wharton's footnote to 6 May 1770 records "The great quantity of these sort of fish found in this place occasioned my giving it the name of Stingrays Harbour".
  2. ^ Ray Parkin, H. M. Bark Endeavour, Miegunyah Press, 第2版, 2003年, ISBN 0-522-85093-6, page 203.
  3. ^ “Towra Point | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (2022年7月1日). 2023年4月1日閲覧。

関連項目

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